休みがないから辞めたいというのはわがままなのか
保育士になってみると、その仕事の忙しさにびっくりすると思います。
平日に毎日残業するのはもちろん、土日に持ち帰り仕事をすることもあります。
こうした現実を知ると、「もっと休みがある職業につけばよかった」「プライベートを捨てて働かないといけない」
と保育士になったことを後悔してしまう瞬間が来ますよね?
でも「休みがないから辞めたい」と思っていても、なかなか言い出せないのが現実です。
先輩保育士たちはみんな「休みがない生活」を何年も続けてきたわけだし、苦労をして保育士の資格を取ったのに、
すぐに辞めてしまっていいのだろうかと悩んでしまうこともあると思います。
しかし、私は「休みがないから」という理由で保育士を辞めるのはいいと思います。
その理由は「ストレスを感じるポイントは人によって違うから」。
休みがなければだれでもイライラするけど、我慢できる人もいれば我慢できない人もいます。
ですので、あなたはたまたま「休みがないのを我慢できないタイプ」だっただけでわがままなわけではありません。
人にはそれぞれどうしても耐えられないことがあるので、休みがないことに耐えられない場合は転職しましょう。
保育士の休み平均はどれくらい?ある公立保育園で働く人の場合
「休みがない」と思っていても、実際はほかの保育士や職業よりももらっているという場合もあります。
ですので、あなたの「休みがない」と思っているのが誤解ではないか平均を確認しておきましょう。
ある公立保育園で働いている保育士の体験談を読んでみると「毎週・日曜日、隔週・土曜日、毎週・平日1日、
夏休みは7日、年末年始は7日休みをもらっている」と書かれていました。
年間85日間休みをもらっているそうです。有給制度はあるものの、一切使えないから捨てているのだとか。
労働基準法では1週間に1日、年間で最低53日と決められています。
ですので、年間53日しか休みを出さない企業もあるのです。
ただ平均は年間120日と言われていて、保育士はかなり休みが少ないということになります。
しかも、年間休日が100日を切っているところでは1日の労働時間が8時間以下のところが圧倒的に多いです。
でも保育士は1日の労働時間が8時間以上のところが多いので、休日がとても少ない職業と言えますね。
保育士が「休みがない」と不満を持つのは、当然といえます。
保育士はほとんどが労働基準法違反の環境で働いている
年間休日数が120日の企業が多いのですが、105日の企業も多いです。
これは、労働基準法で決められている労働時間のギリギリだからです。
労働基準法では、1週間に40時間という労働時間が定められています。
年間に換算すると2,085時間なのですが、1日8時間労働にすると260日になるので105日休日が必要なのです。
でも、保育士は1日8時間以上働いていて年間100日以下しか休めていない人が多いです。
ですので、多くの保育士が労働基準法に違反している環境ではたらいているということになります。
1日7時間労働のところもありますが、それ以上のところも多いので、過労と言える状態です。
でも、現実社会では労働基準法に違反している企業は少なくありません。
ですので、「保育士だけが休みがないわけじゃないし」と割り切ることも大切ですよ。
また、「保育士の仕事は好きだけど休みがないのがつらい」という場合は保育士専用の転職サイトで
休みをしっかりととってくれる保育園に転職しましょう。
「保育士.net」などは無料で登録できて、あなたの理想にあう保育園の求人を探しやすいサイトです。
保育士は土曜日隔週出勤が当たり前
保育士になると土曜日に出勤や持ち帰り仕事が多いというのが、当たり前です。
毎週ではないものの、隔週で出勤になったりするのがふつうです。
私も保育士時代は、ほとんど毎週のように土曜日に持ち帰り仕事をしていました。
たまに持ち帰り仕事がない週は、それがふつうなのに「やった!今週は仕事しないでいいんだ」と思って
いましたね。そして年間の休日は90日くらい。
他の職業に比べると少ないですが、保育士はこれが平均なので仕方がないとあきらめていました。
しかし、ストレスやいじめなどがあり限界を感じて転職することに。
今は一般事務をしているので、年間で100日以上休みをもらえています。
保育士は休みが少ないものなので、どうしても耐えられない場合は転職を考えましょう。
保育士の求人に「週休2日制」と書かれていても、実際は持ち帰り仕事があったりします。
ですので、土日両方休むというのは保育士では難しいでしょう。
いろいろな人の体験談を観ていると、結婚していて子供がいる保育士は土日も子供を預けて仕事をしている
そうです。自分の子供を人に預けて人の子供の面倒を見るということに、疑問を感じる人も多いそうですよ。
私は「保育士を続けるために人生をすり減らして生活をしている」という感覚になってしまい、もともと
子供は好きだったけど、小さい頃からの夢だったわけではないので、辞めようと思いました。
今は、とくに不満のない会社で働いています。
保育士のころのように仕事に感動はありませんが、安定していていじめがない穏やかな環境で働けて幸せです。